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先週末は岩手県大槌町に行ってきました。
僕にとっては約半年ぶりの大槌町です。

富士十字プロジェクトで関わり続けている宮城県亘理町もそうですが、
現地に行ってきた者として、
やはり現状をみなさんにお伝えするということも、
必要なことだと思うので、ブログにしたためます。

今回の訪問は「大槌町に仮設の銭湯をつくろう」
という計画のもと、伺いました。
昨年の5月から現地の方々と何度も計画をしていたのですが、
その度に、様々な壁にぶつかって、頓挫してきた計画です。

「今頃、仮設の銭湯??」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、市街地のほぼすべてを津波によって流され、
町民の多くの方々が、慣れない仮設住居に暮らしています。
「たまには足を伸ばしてゆっくりとお風呂につかりたい」
「散り散りの仮設住居に入居した友人たちとの憩いの場が欲しい」
という要望はとても高いと感じます。

また、毎日ボランティアで活動している方々は、
日々の入浴が非常に困難で、シャワーを浴びることさえ難儀することもあります。
(拠点となっている遠野では凍結のためシャワーが出なくなるそうです)
そうした方々の癒しの場としても、銭湯は大きな力を発揮します。

今回の訪問によって、
この計画は確実に一歩前進することができました。
もちろん、僕の力は微々たるものです。
現地の方々、ボランティアの方々の力があっての前進です。

今後も、この計画を実現するために、みなさんと一緒に頑張っていきます。

今回の訪問はこんな風景から始まりました。
気温が低いため、川や海の水面から、水蒸気がたちあがります。

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現在の大槌町市街地の光景です。
瓦礫が一カ所にまとめられて、住宅や商店の基礎だけがいまも残っています。

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3月11のあの日、あの時間から一年が経とうしていますが、
大槌町も亘理町も津波にさらわれたままなのです。
震災はまだ終わっていません。

もし、可能であれば、
みなさんも是非、被災地に足を運んでもらいたい。
そして、そこにある現実を見てもらいたい。
そこから何を感じ取るかそこからどんな行動につなげるか、
それは人それぞれですし、それで良いと思います。
ただ「そこで何がおこったのか」ということを
その人自身の目で見て、考えてもらいたい。
僕はそう思います。

もし、
「行きたいけれど、どうしたら良いかわからない」
「何かしたいけれど、何をすればいいのかわからない」
という方がいましたら、秋山立花まで連絡をください。
一緒に行きましょう。

昨年の話になるのだけれど、
保育、シェアハウス、建築設計のそれぞれの専門家が集まって、
「チームペアレンティングホーム」を立ち上げた。

その名の通り「ペアレンティングホーム」を創るためのチームだ。

ペアレンティングホームとは、
無理なく、楽しく、子育てと仕事を両立させるためのシェアハウスのことで、
今年の3月1日にその第一弾が川崎の高津で実現する。

チームは、

保育の専門家として、
横浜で長い実績のある「こどもの森ほいく舎」の石尾さん。

シェアハウスの専門家として、
数多くのシェアハウスをプロデュースしている「彩ファクトリー」の内野さん。

コーディネーターとして、豊田さん。

そして、
建築設計の専門家として、秋山立花の僕という4名で成り立っている。

今回の「ペアレンティングホーム高津」を皮切りに、
第二、第三のペアレンティングホームを実現させて行きたい。

ペアレンティングホームはまだまだ始まったばかりの企画だけれど、
力強く、着実に進んで行っている。
このブログでも今後「ペアレンティングホームとはなんなのか?」
ということを随時、発信していこうと思う。

昨日、秋山立花が設計監理をさせていただいた『戸塚の家』が、
渡辺篤史の建もの探訪』の取材を受けました。

まずは何にもまして、取材を快諾していただいた、
戸塚の家のお施主さまに深く御礼申し上げます。

放送予定日は 2月17日金曜日 あさ4時30分~(テレビ朝日)です。

放送局によって放送日時が異なりますので、
近々になりましたら、またこのブログでもお知らせいたします。

さて、取材方はと言いますと、
朝から始まって、夕方近くまでかかります。

まずは渡辺篤史さんとお施主さんで家を巡るのですが、
渡辺さんのプロ意識というか、
心配り、気配りが隅々まで行き届いていて、
撮影風景をみていて本当に勉強になりました。

お施主さまが緊張しないように、
常に柔らかい口調と笑顔で話しかけ、
会話の中から共通点をみつけ、
握手を通して心の距離を縮めていく。

人と気持ちよく接するためのお手本を見た気がします。
撮影が終わると、そこにいた全員が、
すっかり渡辺さんのファンになってしまいました。

それにしてもこの番組、22年も続いているのですね。

22年前というと、僕はまだ小学校の2年生。
確かに小学生のときにこの番組を見ていた記憶がしっかりとあります。
自分が小さいときに見ていた番組に、
時を経て自分が設計した家が映るというのは、
なんだか不思議な感覚ですね。感慨深いです。

渡辺さんも年齢的には僕の父と同年代。
長く続いて行くということは、偉大なことですね。

最後の記念撮影が終わったあと、
固く握手をしていただき、
「また会おうな!」と包容していただけたことが、
とても嬉しかったです。

渡辺さんと再会できるよう、
これからももっと良い空間、もっと良い家を
お施主さまに提案できるように頑張ろうと気持ちを新たにしました。

良いことなのか、悪いことなのか。
どちらとも言えないのだけれど、
建築設計事務所らしい光景というものがある。

朝から終電の時間まで、
時には朝から朝まで、そして次の朝まで。
常に事務所の電気はつきっぱなしで、
人が入り乱れ、作業が続く。

少しでも良いものをと本当にぎりぎりまで頭を悩まし、
資料の作成途中でも、それが良い空間を生み出すとわかれば、
遠慮なく変更を加えて行く。

みんな疲れているのだけれど、熱気と活気はある。
一丸となって、ひとつのプレゼンテーションを作り上げて行く。

プレゼンテーションの間際には、常に見られる光景だ。

本当に光栄なことに、
1月中盤は4つのプレゼンテーションが、
次から次に入っている。
仕事の機会をいただけることは本当に嬉しい。

なので、秋山立花は年末年始の休みも無く、
プレゼンテーションに向けて動いている。

決して広いとは言えない秋山立花の事務所に、
常時3人を超える人間が模型の制作にあたっていて、
上述のような光景が毎日のように繰り広げられている。

これこれ!これが建築設計事務所だよな!
なんて思いながら、僕もこの文章を書いている。
この文章が書き終えたら、
当然のごとく、また作業に戻る。

さぁ、もう一踏ん張り頑張って行こう!

みなさま

明けましておめでとうございます。
新しく迎えるこの一年が、
みなさまにとって、
日本にとって、
そして世界にとって、
穏やかで幸福な一年となりますことを
深く祈念いたします。

秋山立花も
みなさまのご期待に添えるよう、
この一年を過ごして参ります。

本年も変わらぬご厚誼のほど、
よろしくお願い申し上げます。

平成二十四年 一月二日
一級建築士事務所 秋山立花
代表 秋山 怜史

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