やるべきこと
2011.05.16|「東日本大震災復興支援シンポジウム」
”被災者とともに考える私たちにできる支援とは?”
”岩手県大槌町の被災者の方を交え、今後の支援のあり方についての意見交換”
というシンポジウムに参加をしてきた。
今回の震災を当事者として実際に体験なさった方々のお話は、
やはり鬼気迫るものがあった。
メモを取りながら聴いていたけれど、
話を聴いている時も、後でメモを見返してみた時も、
にわかには信じがたいことが、語られ、書かれてあった。
シンポジウムが終わった後、大槌町の方を交え、
「避難所での仮設風呂設置の計画」の打合せと
「富士十字プロジェクト」の説明を行わせていただく機会に恵まれた。
避難所になっている小学校には、まだ仮設風呂がなく、
入浴をするのにも困難な状況が続いていると言う。
2週間ほど前にその話をお聴きしたので、仮設風呂の設計をしてきた。
現地では下水の処理能力が著しく低下しているため、
実際に設営が可能かどうかは難しいところだけれど、
仮設住宅が完備されるより早く、下水処理能力が復旧すれば、
すぐにでも設営に赴きたいとおもっている。
今回、資料とともに、軸組模型を持って行ったのだけれど、
それを見て「持ち帰ってみんなに見せてあげたい」
とおっしゃっていただけた事が、本当に嬉しかった。
(荷物になるにも関わらず、本当にもって帰ってくださった)
仮設風呂軸組模型写真1
仮設風呂軸組模型写真2
そして「富士十字プロジェクト」
これは81年会の有志で『81年生まれの経営者による社会貢献』をするために、
話し合いを重ねてきたプロジェクトだ。
富士十字プロジェクトロゴ
今回、ご説明させていただいた中で、
僕らの考えていた
「顔の見える、継続した支援の形」と「現地が求めている支援」
の間には大きな差違がなかったのがまずは嬉しかった。
そして、僕らの行動に対して、
心から感謝の言葉をかけてくれることに、感動した。
かならず、この富士十字プロジェクトは
やり遂げなくてはならないし、やり続けなくてはならないと、
思いを新たにすることができた。
富士十字プロジェクトの詳細を書き出すと、
かなりの量になってしまうので、
具体的なことに関しては、また追って書きたいと思う。
ただ、ひとつだけ最後に言える事は、
僕は建築設計という、心から好きで、やりがいのある仕事に巡り会えた。
建築の設計事務所は「飯が食えない、稼げない」の代名詞のようなものだけれど、
それでも、僕はこの仕事に誇りをもっているし、続けて行きたい。
確かに金銭的には決して恵まれているとは言えないけれど、
そんな仕事ができているということで、僕は本当に恵まれていると思う。
恵まれている者は、その分、その恵を社会に還元しなくてはならない。
そのためにも、僕は富士十字プロジェクトをやらなくてはならないということだ。