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マニュアルについて思う事1

2010.05.24

『マニュアル (まにゅある)』
1 機械・道具・アプリケーションなどの使用説明書。取扱説明書。手引き書。
2 作業の手順などを体系的にまとめた冊子の類。
3 操作などが、手動式であること。「―車」

働き出してからこのかた、マニュアルが気になる。

「1」の意味でのマニュアルではない。
「3」の意味でのマニュアルでもない。というか車の免許を持っていない。
「2」の意味でのマニュアルである。

「なにゆえ設計事務所はみんな遅くまで働いているのだろう?」
と学生のころから思っていた。

働き出してみると、なるほど仕事の量は多かった。
でも1年ほど働いて、だんだん慣れてくると、
果たしてそれだけが理由だろうかと思うようになった。

長い時間働いていると、当然の事ながら集中力が落ちる。
集中力が落ちると、仕事の能率は悪くなる。
仕事の能率が悪くなるから、仕事が遅くなる。
仕事が遅くなると、長い時間働くようになる。

という堂々巡りの中に自分がいるように思えてきた。
こんなことでは質の高い仕事などできないと思えた。

結局、遅くまで働くということは、
仕事が好きとか、仕事に熱心とかそういうことではなくて、
ただ単に、仕事が遅いだけだなんじゃないかと思えてきた。

そして、そういう自分に腹が立ってきた。

ただ、腹を立てているだけでは何の解決にもならないので、
とりあえず、自分の仕事を見直してみることにした。

建築の設計は創造的な仕事だと思われがちだけれど、
仕事のほとんどは、あまり創造的ではない仕事で占められている。
創造的な仕事が1割くらい(もっと少ないかもしれない)で、
残りの9割で創造的な仕事を実現するための下支えをしている。

どっちが重要とかそういうことではなくて、
創造的な仕事も創造的ではない仕事も、
どちらか一方でも欠けたら建築設計は成り立たない。

湖面で美しくたたずむ白鳥から、
水中で必死に水を掻いている足をとることができないように、
不可分なことなのである。

働きだして1、2年の間で、当時僕が勤めていた設計事務所が
僕に与えた仕事は、もっぱら創造的ではない仕事の方だった。

つづく

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