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今夜は満月。
中秋の名月ですね。

僕の住んでいる横浜はこのまま夜まで晴れるそうなので、
きれいなお月さまを観ることができそうです。

建築家という仕事をしていると、
「自分の家を設計するとしたらどんな家にするの?」
というご質問をよく受けます。

僕は決まって、
「月を綺麗に眺めることができる家です」
と答えています。
もっと言うと「その月を眺めながらお酒を呑める家です」と。

それほど、僕は月を観ることに関して、情熱を持っています。
月はできれば、雲があったほうがよりその美しさが引出されますね。
雲の動きによって見え隠れしたり、月明かりだけが雲を通して見えたり。
刻々と変化をするので、見ていて飽きるということがありません。

今夜はどうやら雲ひとつない晴れのようですね。
それはそれで、喜ばしいことなのですが、
ちょっと残念な気もします。

ちなみに「ご結婚はなさっているんですか」
という質問も多くなってきたんですよね。なんでだろう?
30歳になったからだろうか。

「いや、まだです。したいとは思ってるんですが、当てはないんですよね」
と答えているのだけれど、だいたい
「理想が高すぎるんじゃないですか」と切り返される。

いや、そんなことないですよ、ホントに。

今回は秋山立花の家具のお話です。

秋山立花は建築設計事務所ですが、
お客様のご要望により、
オリジナル家具の設計やインテリアのコーディネートもします。

ここ最近、オリジナル家具を入れさせていただいた事例を2つご紹介します。

まずは S 邸にいれさせていただいた、
テレビボードとパソコンデスク。

なかなか気に入った家具が見あたらないとのことだったので、
家具の設計をさせていただきました。

「S邸 テレビボード」
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「S邸 パソコンデスク」
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すでにあるお部屋の条件にあわせて設計するので、
ぴったりに納めることができます。

次は秋山立花が設計監理をさせていただいた
鵠沼の住宅改修」のお客様のご依頼で「スツール もり」を使ったローテーブル。

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きれいな木目、そして桧の良い香りに包まれるこのスツール。
今回は3つ並べてその上にガラスの天板を乗せる事で、
リビングのローテーブルとして活用しました。

と、このように秋山立花では家具や照明のみのご依頼も承っています。

S 邸のお客様も鵠沼の住宅改修のお客様もとてもお喜びになっていただき、
家具もさることながら、僕も幸せでいっぱいになりました。

田尻賢誉さんという方をご存知であろうか。
「タジケン」と言えば、野球好きの方なら分っていただけるかもしれない。

高校野球を中心に、
コラムや書籍などを執筆しているスポーツライターさんだ。

高校野球の季節が近づいてくると、
球場やテレビでの観戦もさることながら、
日々、彼のコラムを読むことも楽しみにしている。

高校野球については、他のライターさんも多くの記事を書かれているが、
個人的に、ダントツに読んでいて楽しいのがタジケンさんのコラムである。

細かいところまで行き届いた視点。
適切なデータの引用。
そして、高校野球への情熱。
記事の行間からは、
膨大な取材を繰り返しているだろうことも感じられる。

先日、友人とその話で盛り上がった際に、
タジケンさんが、メルマガをやっているということを聞いて、
早速読者登録してみた。

「野球だけじゃなくて、仕事をする上でもハッとさせられる」
という友人の談の通り、
書かれている内容は野球のことなのだけれど、
仕事をする上でも大切だな、必要だなと思えることが多い。

僕は小さい頃から野球をやっていたので、
すんなりと「野球」と「仕事」の共通点を見いだせるというのもあるけれど、
実際にそこに書かれている内容は、一スポーツに限ったことと、簡単に割り切れない。

メルマガでは主にプロ選手の言葉が取り上げられるのだけれど、
『仕事』が違えど、プロはプロ。
その道の一線で活躍している方の言葉は重い。

日々、ほんの少しの時間だけれど、
自分の仕事に置き換えて、
『建築のプロ』としてもっと精進できるよう、
貪欲に読ませていただいている。

最後に、そのメルマガのタイトル

『タジケンの3K(気づき×共感×感動)=革命』

気づき×共感×感動=革命
これって、震災復興へ立ち向かう日本にも大切な言葉のように思う。

夕方から仙台に戻り、
モーツァルトアトリエにて打合せ。

引き続き F 君と、七ヶ浜から N 君が合流してくれた。
N 君も最近、起業したばかり。

打合せは本当に楽しかった。
やはり、好きな物、事に関しては人は饒舌になるし、
言葉に熱がこもる。

そういう『熱』を感じる事ができるのは、
僕にとっても非常に刺激になる。

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それぞれに、異なる状況。
それぞれに、異なる思い。
それはもちろんあると思う。

ただ、自分で働いて飯を食って行かなきゃならないのはみんな同じ。
自分の意志で起業を決意して事業を立ち上げたのもみんな同じ。

富士十字プロジェクトを通して、
地域を問わず、
同世代の力を合わせられる状況を作っていきたい。

それが、震災の復興にも繋がるし、
お互いの仕事にも繋がっていく。

良い位置に種はまかれた。
あとは、これをみんなでどうやって育てていくか。

まずは、F 君、 N 君への支援を通して、
富士十字プロジェクトの方向性を示して行きたい。

先週の19日は、本当に良い出会いに恵まれた1日だった。

富士十字プロジェクトのプレゼンと、
現地の同年代経営者と意見交換をするために、
朝6時台の新幹線で仙台へと向かった。

仙台駅では、
今回の震災を機に、東京で勤めていた会社を退社して、
地元・亘理町で起業をしたという、
心意気溢れる F 君が待っていてくれていた。

その F 君の紹介で、
仙台のNPO法人 生活習慣改善センターの冨澤さん
亘理町長議会議員 島田さん
F 君のご親族の方を含め、亘理町の方々
にお会いできた。

まずは真剣に僕たちの話を聴いていただけたことに、
深く感謝をしたい。

みなさんが、
富士十字プロジェクトに可能性を見いだしてくれて、
惜しみないご協力を約束してくれたことが嬉しかった。

亘理町は被災地の中でも瓦礫の撤去が進んでいる。
これだけの瓦礫を生み出した今回の震災の大きさに、
改めて、自然の恐ろしさを思う。

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波に飲まれながらも、
その場で持ちこたえていた浪切地蔵尊にて、
今回ご同行してただいた僧侶の宮田さんに読経をしていただく。

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震災前はあったはずの上屋は、見る影もなかったけれど、
こうしてお地蔵様が無事であったことは、
亘理町の方々にとっても嬉しい事だったと思う。

宮田さんには行く先々で、
富士十字プロジェクトの一環である『ポケット仏壇』の
ご説明もしていただいた。

『ポケット仏壇』は
仮設住宅の限られたスペースでも、
場所をとることなく置く事ができる手帳タイプの仏壇だ。

簡易的なものではあるけれど、
少しでも心の拠り所となってもらえたらと思う。

亘理町では「はらこ飯」の話で盛り上がった。
10月から漁が解禁になる鮭を使った、郷土料理である。
各家庭でそれぞれ味が違うらしく、
「どこのはらこ飯が一番おいしいですか?」と訪ねると、
「うちのはらこ飯が一番だな」という答えが必ず帰ってくるらしい。

僕は一度も食べた事がないので、
味は想像するしかないのだけれど、
話を聴いているうちに、本当に食べたくなってくる。

ということで、
10月になったら81年会で亘理町を訪れようと思う。
みんなで、腹一杯にはらこ飯を食べるのだ。
もちろん、ちゃんと代金をお支払いする事で、
漁業への支援にも一役買える。

嬉しそうに、我が家のはらこ飯を自慢するみなさんのことを思い出すと、
今にも、お腹が減ってくるから困ったものだ。
10月に訪れるのが今から待ち遠しい。